
キッチンカーを購入する場合、新車と中古車の2種類から選ぶことができます。
中古なら費用を安く抑えられるだけでなく、必要な装備が揃った状態であれば早く開業することも可能です。
この記事では、中古キッチンカーの購入費用の相場だけでなく購入時の注意点なども含めて詳しく解説していきます。
新車・中古・レンタル・リースの価格はこちらの記事で比較しているので、詳しく知りたい方はご覧ください。
中古キッチンカーの費用相場
キッチンカーの営業を始めるにはいろいろな準備が必要ですが、その中でも大きな出費となるのがキッチンカー本体です。
「せっかく新しいビジネスを始めるから…」と新車を購入しても、毎日の営業で使っているうちに汚れや傷が付いてしまいます。
また、お店を出す準備には何かと費用がかかるものなので、少しでも初期費用を抑えるためにも価格が安い中古車を活用するのは賢い方法です。
中古キッチンカーには2つの種類があります。
中古車を購入してキッチンカーに改造する方法
改造済みの中古キッチンカーを購入する方法
それぞれの方法の費用相場や特徴を詳しく見ていきましょう。
中古車を購入し、キッチンカーに改造製作する
販売されている中古乗用車を購入して、キッチンカーとして営業できるようにするには、車を改造する必要があります。
改造は、自分で行うか専門業者に依頼して行いますが、実際に個人で行うのは手間や時間がかかりすぎるうえ、失敗した時には大きなトラブルに繋がる危険性もあるのでおすすめはできません。
しかし、一部だけでも自作したい方はいらっしゃるでしょう。
こちらの記事で詳しくご紹介しているのでご覧ください。
中古車をキッチンカーに改造する場合、外装や内装、設備など、自分の希望に合わせたオリジナルキッチンカーを作ることができる点が大きな魅力といえるでしょう。
必要な費用の相場は改造する内容や車種などによって大きく変わります。
中古の軽トラック | 50万円程度 |
中古の1tトラック | 100万円程度 |
改造費用 | 100~300万円程度 |
その他保険などの諸費も含めると、軽トラックで総額400万円くらいを考えておくといいでしょう。
中古のキッチンカー(改造済み)を購入する
キッチンカーとして既に改造済みの中古車ならば、スピーディーに開店の準備を進めることが出来ます。
とはいえ、自分にとって必要な設備が備わっていないキッチンカーだと、営業を始める前に追加で改造が必要になってしまう可能性もあります。
使いたい設備が整っているか、自分にとって使い勝手が良い内装か、など状態をチェックしておくことが大切です。
価格の目安は幅広く、100万円前後のものから300万円程までさまざま。
軽自動車 | 150~200万円 |
普通車トラック | 100~300万円 |
移動販売専用の車 | 170~250万円 |
中古のキッチンカーは、車両の状態に加えてキッチンなどの設備の状態もチェックする必要があります。
安く買えても設備が老化していてメンテナンスが必要なケースや、車検がついていない場合もあるので、納得できる状態かどうかを確認して購入を決めましょう。
最近はキッチンカーの人気が高くなっているので、コンディションのいい中古のキッチンカーは買い手がすぐに見つかる傾向にあります。
自分の希望の条件にあう中古のキッチンカーに出会えたら、早めに検討したいところです。
中古キッチンカーを購入する際の諸費用
キッチンカーも、乗用車を購入するときに発生するのと同じように諸経費がかかります。
自動車税
自動車重量税
自動車取得税
自賠責保険
車両登録代行費
リサイクル料金
消費税
車庫証明取得費
納車費用
保険
中古キッチンカーを販売しているサイトなどに書かれているのは「本体価格」です。
諸費用は、この本体価格の2割程度になると考えておくといいですね。
事前の見積もりで実際に支払う金額を確認して、予算をオーバーしない中古キッチンカーを選びましょう。
中古キッチンカーのメリット・デメリット
中古キッチンカーを購入する前に、メリットとデメリットも抑えておきましょう。
メリット
キッチンカーのベースとなる中古車を購入して改造する場合も、すぐにキッチンカーとして使える状態の中古車を購入する場合も、新車に比べると費用が安く済みます。
開業準備にたくさんの費用をかけてしまうと、損益分岐点が上がり黒字化するまでが大変です。
個人で新しいビジネスを始める場合は、黒字になるまでが不安なものです。
なるべくお金をかけずにキッチンカーを開業したい人にとって中古のキッチンカーはありがたい存在と言えます。
またカスタマイズ済みの中古キッチンカーならば、車の準備に時間がかからないのも大きなメリット。
メニューを考えたり、営業する場所を探したり、保健所の営業許可申請をしたりなど開店するためにやるべきことはたくさんあります。
キッチンカーに時間がかからない分、開店に向けて時間を効率的に使えるのでスムーズにキッチンカーの営業をスタートさせることが出来ます。
デメリット
中古車は見た目は綺麗でも、見えない部分が劣化していたりメンテナンスが必要な場合があります。
新車に比べて、個体差が大きいので中古車選びは慎重に進めましょう。
また、キッチンカーに改造された中古車を購入する場合、車両本体だけでなく設備の手直しが必要なケースも。
自分が使いやすいように調整やメンテナンスを行うと、開店するまでに時間がかかってしまうことがあります。
中古キッチンカー購入時の注意点
販売メニューによっても費用は大幅に異なる
キッチンカーは、何を販売するのかによって必要な設備が大きく変わります。
メニュー | 特に必要な設備 |
クレープ | 専用の焼き器 |
カレー | 炊飯ジャー、カレーを温めるコンロ |
唐揚げ | フライヤー |
ピザ | 焼き釜 |
元のオーナーと同じメニューにするならそのままでも大丈夫ですが、違うメニューを販売する場合は追加で設備を用意する必要があります。
ちなみに、火を使わないドリンク系やスイーツなどを販売する場合は、比較的設備にかかる費用は抑えられます。
デザインによっても費用は大幅に異なる
お客様に選ばれる、売れるお店になるために、キッチンカーのデザインにはこだわりたいところ。
しかし、外装やインテリアによって費用がたくさんかかった結果、料理の材料にかける費用を削らなければならなくなってしまっては元も子もありません。
中古キッチンカーを購入後にデザインに手を加える時は、予算に合わせて理想のキッチンカーに仕上げましょう。
中古キッチンカーを購入後に必要な開業準備
キッチンカーを手に入れた後の、開業までに必要な準備も心得ておきましょう。
保健所の営業許可取得
キッチンカーを使った移動販売を行う時は、営業する自治体の保健所で検査を受けて営業許可を取得しなければなりません。
そのため、地域をまたいでキッチンカーの営業をする場合には、それぞれの保健所で検査を受けます。
保健所で検査を受けて許可証を取得するまでに、いくつかのステップが必要です。
- 事前に保健所で、「キッチンカーの設計図」「出店予定の場所」「何を販売するのか」といった内容を相談
営業許可申請の書類を提出
キッチンカーの検査日程の決定
保健所にて、キッチンカーの検査を受ける
営業許可証発行
検査に関しては、保健所によってチェックされる内容が変わるので、事前の相談の時にしっかり確認をしておきましょう。
また、メニューによっては仕込みが必要です。その際にキッチンカー以外の仕込み場所が必要になってきます。
この仕込み場所として認められるのは保健所で営業許可を取得した仕込み場所のみ。
自宅のキッチンは不可なので、飲食店のキッチンやキッチンがついたレンタルスペースを使うことで許可申請をクリアすることが出来ます。
営業許可について詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
車検の準備
キッチンカーも一般的な乗用車と同様に車検に通す必要があります。
税金や保険料などを安くするために、キッチンカーを4ナンバー(小型貨物車)の軽自動車として車検登録したいという人は多いです。
そういう場合には少し工夫が必要になります。
軽トラックの上に乗せているキッチンボックスを降ろす
キッチンカーの中身を空っぽにする
幅や高さを基準に合うように狭くする
などというように、車検を受ける時に車の設備に手を加えなければなりません。
車検のたびにこの一手間が必要になるのはかなり大変です。
4ナンバーに対して、キッチンや作業をするスペースなどを保持したまま車検に通すことができるのが8ナンバーです。
キャンピングカーのような特殊用途自動車が取得する8ナンバーを取得する時も、一定の条件にクリアする必要があります。
とはいえ、長くキッチンカーの営業を続けるのであれば、車検がスムーズに通る8ナンバーがおすすめです。
車両保険などの準備
キッチンカーの営業を安心安全に行うためには、車を運転するための保険に加えて食品に対する保険にも入っておくのがおすすめです。
PL保険
自動車保険
施設所有者賠償責任保険
PL保険は、食品の提供で起こるトラブルを補償する保険です。
キッチンカーの営業では、食中毒や商品を提供する際にうっかりお客様の服を汚すといったトラブルの発生が考えられます。
PL保険に加入しておけば、もしもの時に補償を受けることができます。
また、公道を運転するキッチンカーは自動車保険にも加入しておくことがマスト。
もし8ナンバーで車検を通しているならば、通常の乗用車と同じ保険に入れないこともあるので、保険会社で確認しましょう。
そして、キッチンカーの営業をしていると、食品の提供以外にもトラブルが発生することがあります。
例えば、キッチンカーの周りに置いた看板が倒れたり、跳ね上げた窓にぶつかってしまってお客様や通行人に怪我を負わせてしまったというようなトラブルに対応してくれるのが施設所有者賠償責任保険です。
まさかの事故は想定外のタイミングで起こるものなので、加入しておくと安心ですね。
必要な資格の取得
保健所で取得するキッチンカーの営業許可証は、車に対する資格です。
それ以外に、キッチンカーの営業をするためには食品を提供する人に関する許可も必要になります。
食品を扱う場合に必ず必要なのが食品衛生責任者の資格です。
自治体の食品衛生協会による「食品衛生責任者養成講習会」に参加することで修了証がもらえます。
基本的には一度修了証をもらえればOKなのですが、自治体によっては実務講習会を開催していて、受講が必要になります。
さらに、キッチンカーで食品を販売する営業許可も取得しなければなりません。
この営業許可は、自治体によって必要な資格の種類が異なる場合があります。
詳しくは出店予定の自治体の保健所で事前に相談しましょう。
営業場所の確保
商品をたくさん販売して利益を出そうと考えた時に、営業場所の確保はとても重要なポイントです。
キッチンカーを専門としたマッチングサイトを利用する
キッチンカーの出店を募集しているイベントや土地のオーナーをネットで探す
公園管理事務所に登録する
地域の商工会議所に登録する
キッチンカーの営業をしている人に相談してみる
週にどれくらいキッチンカーの営業をしたいのかによっても、営業場所は変わってきます。
また、売り上げが期待できる人気のイベントなどでは、出店希望を出しても抽選で外れることも。
そもそもイベント自体が中止になることもあるので、イベント以外の営業場所を確保しておくと安心です。
コロナウイルスの流行が始まって以降、キッチンカーのニーズは高まっているので、積極的にリサーチをして効率よく稼げる営業場所を見つけましょう。
中古キッチンカーを購入するならMYキッチンカーがおすすめ
中古キッチンカーをお探しなら、是非MYキッチンカーにご相談ください!
改造済の中古キッチンカーはもちろん、中古車両をお客様のご希望に合わせてカスタマイズすることも可能です。
車両だけでなく必要な設備についてのご相談や、手配も行なっておりますのでお気軽にお申し付けください。
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まずは無料お問い合わせをお待ちしております!
まとめ
今からキッチンカーのビジネスを始めようと考えている人にとって大きな出費となるキッチンカー。
初期費用を抑えたい人や、開店までの準備に時間をかけたくない人におすすめなのが中古キッチンカーです。
新車とは違って、気になる部分もあるかもしれませんが、中には状態の良い中古キッチンカーもあります。
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