
キッチンカーでの開業は、自分のこだわりを形にして自由な働き方ができる魅力的な選択肢です。
なかでも、タコスは幅広い層に人気があり、扱いやすさから注目を集めています。
そこで本記事では、タコスのキッチンカー販売に興味がある方に向けて、開業時に知っておきたい基本情報をまとめました。
必要となる手続きや資格、成功のためのコツについても触れているので、ぜひ参考にしてください。
タコスはどんな食べ物?
はじめに、タコスの特徴や種類を紹介します。
タコスとは?
タコスはメキシコを象徴する家庭料理で、薄く焼いた皮「トルティーヤ」に好みの具材をのせて味わう食べ物です。
トルティーヤは、トウモロコシや小麦粉を材料にして作られ、ふんわりとした風味が特徴です。
その上に肉や野菜、豆などを自由にのせ、辛味や酸味のあるサルサソースを添えることで多彩な味わいを楽しめます。
決まった具材はなく、地域や家庭ごとにさまざまな組み合わせがあり、気軽に楽しめるのも魅力です。
タコスの種類
タコスには、ハードタコとソフトタコの2種類があり、挟む具材は同じですがトルティーヤの作り方が異なります。
ハードタコ
ハードタコは、トルティーヤを油で揚げてパリッと仕立て、中に具材を詰め込んで食べるスタイルのタコスです。
半分に折り曲げて揚げた殻は「タコシェル」と呼ばれ、歯ごたえのある食感が特徴です。
持ち上げると中身がこぼれやすいものの、手軽に楽しめる人気のスタイルとなっています。
ソフトタコ
ソフトタコは、ブリトーのようにやわらかい生地で具材を包んで味わうタコスです。
小麦粉で作る薄いトルティーヤを使い、具材をくるりと巻いて食べます。
パリッとした食感を楽しむハードタコとは違い、包み込むことで具がこぼれにくく、片手でも気軽に食べられる点が魅力です。
タコスの具材について
タコスに使われる具材は幅広く、組み合わせ次第で無限に楽しめることが魅力です。
一般的には、炒めた肉や刻んだ野菜を中心に、トマトや玉ねぎを加えて彩り豊かに仕上げます。
そこにチーズやソーセージをプラスすれば、さらにコクのある味わいになりますし、照り焼きチキンやスパイシーな煮込み料理を包むと満足感が高まるでしょう。
さらに、甘いものとの相性も良く、フルーツやアイス、チョコソースを添えることでスイーツ風のタコスを楽しめます。
タコスがキッチンカー販売におすすめの理由
ここからは、タコスがキッチンカー販売に向いている理由を解説します。
調理が簡単
タコスは、肉や野菜などの下ごしらえを事前に済ませておけば、営業中はトルティーヤに具材をのせるだけで完成し、特別な技術や複雑な工程が必要ありません。
注文を受けてからすぐに提供できるため、お客様を待たせる時間も少なく、効率よく回転率を高められます。
少人数でもスムーズに対応でき、料理の経験が浅いスタッフでも習得しやすいことが魅力です。
メニューの幅を広げやすい
タコスは、具材やトッピング、ソースを自由に組み合わせられるため、少ない設備でも豊富なバリエーションを展開可能です。
特に、キッチンカーは調理スペースが限られていますが、タコスなら同じ食材を工夫して使うだけで、肉中心のボリューム満点な一品から野菜を多めにしたヘルシーなタイプまで、幅広い層に対応できます。
季節や出店場所に合わせてメニューを切り替えやすく、他店との差別化もしやすいことがメリットです。
ランチとイベントのどちらも対応できる
タコスは持ちやすく食べやすい形状から、日常のランチ需要にも、賑やかなイベント販売にも対応できます。
ランチ営業では、短時間で満足感を得られる軽食として喜ばれ、フェスやマルシェのような場では、片手で楽しめるスタイルがぴったりです。
さらに、場所を選ばず提供でき、オフィス街の昼営業から週末の屋外イベントまで幅広いシーンで活躍します。
SNSとの相性がいい
タコスは、彩り豊かな具材が見えるため、写真映えしやすくSNSとの相性がよいことが特徴です。
トルティーヤからこぼれそうに盛られた肉や野菜を撮影するだけで、美味しさを伝えられます。
投稿が拡散されると新たなお客様の来店にもつながりやすく、大きな宣伝効果が期待できるでしょう。
SNSを活用することで口コミが自然に広がりやすいことも魅力です。
タコスをキッチンカーで販売するために必要な資格・免許
ここでは、タコスをキッチンカーで販売する際に必要な資格と免許を紹介します。
食品衛生責任者
食品を扱うキッチンカーを営業する際は、必ず食品衛生責任者を置くことが必要です。
飲食店や移動販売に共通して必要な資格であり、各地域の食品衛生協会が実施する講習を受けることで取得できます。
調理師や栄養士などの免許をもっていれば受講免除となりますが、そうでない場合は予約をして講義を受けましょう。
内容は、食中毒予防や衛生管理の基礎を学ぶもので、1日の受講で修了証が発行されます。
保健所の許可証
キッチンカーでタコスを販売するには、営業する地域の保健所から飲食店営業許可証を取得する必要があります。
保健所の許可は、出店する場所ごとに申請が必要で、別の自治体では使い回せないため注意しましょう。
申請時には、車内の調理設備や食材の保存方法、衛生管理の体制が基準を満たしているか確認されます。
基準を満たさなければ再整備が求められる場合もあり、保健所のルールを確認しておくことが大切です。
キッチンカーでタコスを販売する際の注意点
タコスをキッチンカーで販売する際に特に注意すべきなのは、生野菜を扱うことによる衛生管理です。
レタスやトマトなどは傷みやすく、保管方法を誤れば食中毒のリスクが高まります。
そのため、温度管理や手袋の使用など基本的な対策を徹底することが欠かせません。
また、生野菜は翌日に持ち越しができず、廃棄が発生しやすいことも課題といえます。
無駄を減らすには、出店場所やイベント規模に応じて仕入れ量を調整し、売れ残りを防ぐ工夫が必要です。
キッチンカーのタコス販売に必要な設備
販売するトルティーヤの種類や具材に合わせて、調理や保管に必要な設備を整えましょう。
ハードタイプのタコスを提供する場合は、トルティーヤを揚げるフライヤーが必要になります。
また、具材を炒めたり温め直したりする際には、ガスやIHのコンロが役立ち、香ばしい焼き目をつけたいときにはトースターが便利です。
肉や野菜、ソース類を新鮮に保つための冷蔵庫・冷凍庫も用意しましょう。
タコスのキッチンカーを成功させるポイント
ここでは、タコスのキッチンカーを成功させるためのコツを見ていきましょう。
セットメニューを作る
タコスは1つあたりの価格が比較的安いため、単品販売だけでは大きな利益を出しにくい面があります。
そこで効果的なのが、ドリンクやポテト、スープなどを組み合わせたセットメニューを用意することです。
セット内容を工夫すれば、「ランチ向け」「イベント限定」など、シーンに合わせた展開も可能になります。
オリジナルメニューの考案
定番の味だけでなく、個性的なアレンジを加えることで他店との差別化ができます。
たとえば、シーフードを使ったタコスや季節の野菜を取り入れた限定メニュー、スイーツ感覚で楽しめるデザートタコスなど、工夫次第で幅広い展開が可能です。
味わいはもちろん、見た目の華やかさにもこだわり、独自のブランドイメージを築くことにもつなげられるよう意識しましょう。
キッチンカーで人気のタコス店
ここからは、参考になる人気のタコス店を紹介します。
tacos.olive
tacos.oliveは、飲食店経営を12年経験したオーナーが、キッチンカーで運営しています。
メニューにはタコライス、ブリトー、タコスなどがあり、手軽にメキシコ料理を楽しめることが魅力です。
長年の飲食業で培ったノウハウを活かしつつ、移動販売ならではの柔軟な営業スタイルで多様な場面に対応しています。
TACO船
TACO船は、関西地方を中心に展開するキッチンカーで、大阪・京都・兵庫・奈良(奈良市を除く)・和歌山と、複数地域で営業しています。
オリジナルタコスを武器に、地元色を取り入れた味わいでファンを増やしてきました。
営業エリアが広く、イベントや地域のお祭りなどさまざまな場で姿を見せ、ひと工夫加えたタコスが人気を集めています。
TACOS EL PUERCO
TACOS EL PUERCOは、メキシコでの修行経験を経て誕生した本格的なタコスを販売しています。
「カルニタス」豚肉タコスが看板メニューで、本場のテクニックと風味を取り入れたジューシーな味わいが特徴です。
仕込みや調理にこだわった他にはない本格派を求める人にもおすすめのお店です。
ドコデモタコス
ドコデモタコスは、沖縄本島を中心に移動販売を展開している人気のキッチンカーです。
熱さと香ばしさを感じられる揚げたてのタコスにこだわっています。
場所を選ばずにどこでも出店するスタイルが名前にも込められており、イベント会場や地域の集まりなど、さまざまなスポットで親しまれているお店です。
タコスのキッチンカー開業ならMYキッチンカーへ
キッチンカーでタコス屋の開業を検討されている方は、MYキッチンカーにお任せください!
MYキッチンカーでは、中古・新古キッチンカーの販売やレンタル・リースに加えて、開業時の各種手続きやアフターメンテナンスもワンストップでサポートいたします。
お客様のご希望に合わせて最適なプランをご提案しますので、初めてキッチンカーの開業に挑戦する方もお気軽にご相談ください。
\無料個別コンサル実施中/
まとめ
タコスは調理が簡単で回転率を上げやすく、具材のアレンジもしやすいことからキッチンカー販売に適したメニューです。
食品衛生責任者の資格や保健所の許可証といった手続きが必要になりますが、しっかり準備を整えることで安定した売上が期待できます。
オリジナルメニューやセット展開などで差別化を図り、長く親しまれるお店を目指しましょう。