イベントや街中などでよく見かけるキッチンカー。
これから飲食店を開業しようとしている方の中には、キッチンカーでのスタートを考えている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、キッチンカーの中でも人気が高い「たこ焼き屋」の開業について解説します。
さらに各種手続き方法や成功のコツも紹介しますので、ぜひ開業の参考にしてくださいね。
キッチンカーを開業するなら「たこ焼き」がおすすめ?!
たこ焼きはキッチンカー開業におすすめの商品です。
その理由は、以下の5点が挙げられます。
老若男女問わず人気
まずたこ焼きを嫌いな人は少ない点が挙げられます。
さらに、誰もが知っていて馴染みのある食べ物で、知名度も抜群です。
苦手意識をもつ人が少なく、老若男女問わず知られていることから、幅広い層の購入が期待できます。
また海外の人に好まれる点も、大きなメリットでしょう。
シーズンや時間を問わず売れる
たこ焼きは簡単に食べられ、手軽にお腹が満たされるので、おやつや軽食として最適です。
両方で需要があるため、時間に関係なく販売できます。
また、アイスや焼き芋のように季節も問わないので、オールシーズン販売できるメニューと言えるでしょう。
アレンジがしやすい
たこ焼きは、単体でも十分に勝負できる人気メニューですが、アレンジがしやすい点もポイントです。
食感一つをとっても、カリカリ・ふわふわ・トロトロなど多様で、大きさも一口サイズ・大きめサイズなど工夫の余地があります。
中身に関しても、たこ以外の魚介類を入れてみたり肉類を入れたりなど、アレンジは無限にあるため、他店舗に負けないオリジナルの一品を作ることが可能です。
原価率が低い
平均的なたこ焼きの原価は約150円で、販売価格は約450円です。
この数値からもわかるように、たこ焼きは原価率が低く、その分大きな利益が期待できます。
たこ焼きの主な食材は小麦粉や卵、たこやキャベツ、天かすなどで、高級食材を用意する必要がありません。
さらに、ソースやマヨネーズなどの調味料は、まとめ買いをすると安く購入可能です。
設備投資が少ない
たこ焼きのキッチンカーは、設備投資を抑えられるのも魅力の一つと言えます。
たこ焼き作りに必要な主な設備は、以下の通りです。
- ガス
- たこ焼き器
- 冷蔵設備
- 調理器具
たこ焼き器は銅製+ガス式のもので10万円ほど、冷蔵庫は小型のもので1万円ほど、少し大きなタイプでも数万円で用意できます。
調理器具は、最低限のものを揃えても数千円程度です。
たこ焼き屋をする際のデメリットも理解しよう
キッチンカーでたこ焼き屋を開業するにあたって、デメリットも理解しておきましょう。
競合が多い
たこ焼き屋はメリットが多く参入しやすいため、ライバルの数も多くなります。
長く営業を続けるためには、他店との差別化を意識したメニューや店づくり、宣伝方法を考えることが必須です。
固定客が付きにくい
当たり障りのないたこ焼きであれば、どこでも買えます。
そのため、個性や強みのあるメニューを展開するなど、お客さんの心に残る要素がないと、なかなか固定客が付きません。
出店場所を頻繁に変えない、定期的に同じ場所に出店するなど、店の存在を認知されるような努力も必要です。
キッチンカーでたこ焼き屋を開業するには?
キッチンカーでたこ焼き屋を開業する際には、以下の流れで進めていきましょう。
開業までの流れ
開業までの大まかな流れは、以下の通りです。
- 資金調達
- メニューの考案
- キッチンカーの準備
- 調理器具を揃える
- 出店場所を決める
- 営業するにあたって必要な資格と許可を取得
- 開業届を出す
- 食材を調達
開業の準備が整ったら、営業をスタートできます。
長い期間、継続して収益があげられるように、日々改善に努めながら営業していきましょう。
また、開業についてはこちらの記事も参考にしてみてください。
▼キッチンカーを開業する手順
たこ焼き作りに必須の道具(調理器具)
たこ焼き作りに必要な調理器具や道具は、以下の通りです。
- たこ焼き器
- 泡立て器
- 計量カップ
- 計量器
- 柄杓(ひしゃく)
- ボウル(大・小)
- ざる
- 調味料入れ
- 着火ライター
- 食品保存容器
- 寸胴
- 粉つぎ
- 油引き
- 千枚通し
- ディスペンサー
- 冷蔵庫
- 冷凍庫
- 提供用の容器・割り箸 など
たこ焼き器は、鉄板よりも銅板をおすすめします。
理由は熱伝導率がよいからです。
鉄板と比べ少し高価ですが、銅板は丈夫で長持ちするうえ早く焼けるため、作業効率や売上アップに貢献するでしょう。
また、たこ焼き器にはガス用と電気用があります。
どちらもきちんと焼けるのですが、ガスのほうが火力も強いため、素早く焼けたりカリッと焼けたりなどのメリットがあります。
もしガス用のたこ焼き器を選ぶなら、ガスボンベと場所の確保を忘れずに行なってください。
【収益イメージ】たこ焼き屋の移動販売は儲かる?
キッチンカーは、オフィス街のような人がたくさん集まる場所だけでなく、今後は高齢化社会に伴い過疎化地域での需要も高まってくると考えられています。
ある程度の集客が見込める場所であれば、儲かると考えてよいでしょう。
キッチンカーのたこ焼き屋の利益は?
キッチンカーでたこ焼き屋を開業した場合、収入の相場は平均月収で約30万円前後、平均年収は約400万円前後と言われています。
とはいえ、月収100万、年収1,000万円以上の収入を上げている人もいるため、経営方法によっては大きく利益を出すことも可能です。
キッチンカーでたこ焼き屋をする際の経費は?
キッチンカーでのたこ焼き屋の開業資金は、100~500万円が相場と言われています。
主な経費は次の通りです。
経費項目 | 費用目安 |
交通費 | 売上の2%程度 |
販促費 | 売上の0.5%程度 |
通信費 | 売上の0.7%程度 |
出店費 | 売上の4.5%程度 |
消耗品代 | 売上の0.5%程度 |
包装資材代 | 売上の2%程度 |
水道光熱費 | 売上の1.6%程度 |
キッチンカーの維持費 | 15万円程度 |
PL保険料(生産物賠償責任保険) | 1万円前後 |
営業許可取得手数料 | 3万円前後 |
その他(駐車場代・仕込み場所代など) | 出店場所による |
キッチンカーで利益を出すためには、原価と経費の合計が、売上の50%以下になることを目標にしましょう。
原価と経費のバランスを考えながら、儲かるキッチンカーになるよう、経験と改善を積み重ねていくことが大切です。
たこ焼き屋さんで成功するコツ4選!
キッチンカーのたこ焼き屋を成功に導くポイントを、4つご紹介します。
レシピの探求・差別化
たこ焼きの平均客単価は1,000円以下と、お世辞にも高いとは言えません。
これを集客で補う方法もよいのですが、サイドメニューやトッピングなどを充実することで客単価がアップします。
さらにセットメニューがあると、お客さんに満足感を与えながら客単価も上げられるため、とても効果的です。
競合が多いたこ焼きだからこそ、定番以外にも「ここでしか食べられない」オリジナルのたこ焼きやセットメニューを考え、他店と差別化を図ることが、成功のコツと言えるでしょう。
さまざまなキッチンカーのたこ焼き屋を巡り、売れ筋商品のリサーチを行なってみるのもおすすめです。
出店場所のリサーチ
安定した売上や利益を出すためには、キッチンカーを安定して出店できる場所の確保がとても重要です。
ショッピングモールやイベント会場など、人が集まりやすい場所への出店を積極的に検討しましょう。
競合がいない場所での出店も、おすすめです。
候補地をいくつかピックアップし、実際に足を運んでリサーチしてみましょう。
仕入れコストの削減
たこ焼きの材料は、生産者から直接購入するなどして仕入れコストの削減に努めましょう。
材料にこだわりすぎて販売価格が高くなると、売上に影響しかねませんが、かといって品質のよくない材料を使っておいしくなければ元も子もありません。
質と価格のバランスを見ながら、仕入れを行いましょう。
また、お客さんの出足に合わせてたこ焼きを焼くなど、食材ロスを極力減らして粗利率を安定させることも、コスト削減に有効です。
車両にも工夫を
たこ焼きのキッチンカーは競合が多いので、少しでも差別化を図って目立たせるため、車両に工夫を施しましょう。
キッチンカーを自らDIYしたり製作業者に頼んだりなど、いろいろな角度から工夫が可能です。
製作業者に依頼する場合は、自分のイメージをきちんと伝えるようにしましょう。
製作業者にお任せで依頼をして「イメージと違う」といった事態にならないよう、意思交換の手間を惜しまないことが大切です。
全国の人気たこ焼きキッチンカー
全国の人気たこ焼きキッチンカーを、4店舗ご紹介します。
たこの存在感を思う存分味わえる、価値のあるたこ焼き屋さんばかりです。
たこ焼 有助
関西生まれの店主が、「日常的にたこ焼きを食べる習慣がある関西のように、出店する地域の方々にもたこ焼きを日常的に食べてもらいたい」という想いを込めて作っているたこ焼きです。
提供している味は全4種類あるので、その日の気分で選べます。
出店場所は、東久留米市場や西東京市のヤナカフェなどです。
<メニュー>
たこ焼き(一船6個) たこせん(たこ焼き2個入り) |
たこやき山ちゃん
たこやき山ちゃんは、定番ソースたこやきや女性に大人気のしおたこやき、リピーター続出のラー油たこやきなど、全10種類のメニューと豊富なラインナップが魅力です。
自慢の生地や焼き方にもこだわり抜いたたこ焼きは、一度食べたらクセになると評判です。
<メニュー>
⦁ 当店自慢たこやき サイドメニュー |
伊賀醤油たこ焼き 鉄板番長カヲル君
清潔感あふれる可愛いピンクのキッチンカーが特徴の、たこ焼き屋さんです。
代表メニューの「伊賀醤油たこ焼き」は、かつお出汁と昆布出汁をふんだんに使用しており、つまようじでは持ち上げられないほどの絶品トロトロ生地が人気の一品です。
そのままでも十分おいしいたこ焼きですが、仕上げでさらに「ドイツ産岩塩」や「明石出汁」など厳選調味料を使用し、他では味わえない絶品たこ焼きを楽しめます。
<その他の主なメニュー>
⦁ 大阪地ソースたこ焼き ⦁ 無添加みたらし団子 ⦁ 純国産フランクフルト など |
なこたこ
大阪から北海道に移住した店主が新十津川町で始めたキッチンカーで、外はフワッ、中はトロッとしたたこ焼きが特徴です。
パッと目を引くオレンジ色のかわいらしいキッチンカーは、店主がDIYで製作しました。
※冬季は大阪を中心に関西でキッチンカーを出店しており、SNSで出店情報を発信しています。
たこ焼きのキッチンカーを製作・販売・レンタルするなら全国対応のMYキッチンカー!
たこ焼きのキッチンカーは開業のハードルが低い反面、競合が非常に多いため、メニューはもちろん車体にも差別化が必要です。
お客さんの目を引き、覚えてもらいやすいオリジナル色溢れるキッチンカーを製作するなら、MYキッチンカーにお任せください!
キッチンカーを熟知した専門の設計士が、オリジナリティと作業効率を兼ね備えたキッチンカーをご提供します。
また、ご予算に合わせて中古車の販売・レンタル・リースなど最適な方法をご提案しますので、お気軽にご相談ください。
さらに出店場所のサポートや納車後のアフターフォローまでトータルでサポートしますので、キッチンカー開業が初めての方も安心です。
キッチンカーに関するご相談は、全国対応のMYキッチンカーまでお気軽にご連絡ください。
まとめ
キッチンカーでのたこ焼き屋の開業は需要が高いため、儲かる可能性が大いにあります。
しかし、出店の敷居が低い分、お客様に愛されるお店に育てることが、長く続ける大切な要素と言えるでしょう。
自分の納得できるキッチンカーを手に入れ、儲けるポイントやメリット・デメリットを把握しつつ、キッチンカーでのたこ焼き屋を成功させましょう。