
タコライスでキッチンカーを開業したい人のために、知っておきたい情報をギュッとまとめました。
タコライスをキッチンカーで販売することのメリットやデメリット、さらに実際に開業するために必要な各種手続きも詳しく解説いたします。
キッチンカーの開業を成功させるためのコツなど、初めてのキッチンカー開業に役立つ情報満載でお届けします。
キッチンカーでタコライス店を開業するメリット
女性だけでなく男性にも人気のランチメニュー
タコライスは、ご飯の上にスパイシーなタコミートやチーズ、レタスやトマトなどの野菜をトッピングした沖縄発祥の料理です。
野菜たっぷりでボリュームもあることから、女性から男性まで幅広く人気があります。
またご飯に具材を乗せるだけと調理方法も簡単なため、お客様がたくさん来店する時間帯でも素早く提供できます。
ランチタイムのお客様にスピーディーに対応できるというのは、キッチンカーを営業するうえでの大きなメリットです。
トッピングやスパイスでアレンジしやすい
キッチンカーでは幅広い客層に対応するために、さまざまなメニューを開発する必要があります。
タコライスはひき肉を使ったタコミートや野菜のトッピング、サルサソースが基本ですが、アレンジして楽しめるのが魅力です。
- タコミートの味付けをアレンジする
- トッピングの野菜の種類を増やす
- チーズや卵などのトッピングを増やす
- サルサソース以外の辛くないソースを用意する
- 白米や雑穀米などご飯を選べるようにする など
工夫次第で同様にタコライスを展開しているキッチンカーとの差別化ができるでしょう。
特別な機材が不要で初期コストも安い
タコライスをメインのメニューにしたお店を開店しようと思うと、固定店舗だと多額の費用が必要になります。
しかしキッチンカーであれば、車や基本的な調理設備、調理器具を用意するだけでよいので、初期コストを抑えることができます。
キッチンカーでタコライス店を開業する際のデメリット
メニューに幅を持たせないと飽きられやすい
タコライスは、ご飯にひき肉、生野菜を乗せたボリュームのあるメニューなので、ランチにぴったりです。
しかし、同じ味のタコライスだけだと、リピーターが期待できません。
飽きずに繰り返し購入してもらうためには、メニューの幅を持たせ、何度も食べたいと思ってもらえるようなタコライスを提供する必要があるでしょう。
またタコライスだけだと、ランチ以外のニーズが見込めないという点も考えておくべきです。
サイドメニューなどを工夫して、ランチ以外のお客様も獲得していく工夫が必要です。
他店との差別化が難しい
タコライスはカレーと並んでキッチンカーの人気メニューとなっているので、ライバル店も多いのが実情です。
ベーシックなタコライスだけでは、他店との差別化をするのは難しいと言えます。
味付けやトッピングのアレンジ、サイドメニュー、キッチンカーのデザインなど、周りのお店との違いを明確にできるように工夫しましょう。
タコライス店のキッチンカーで成功する秘訣
トッピング・サイドメニューを充実させる
タコライスのキッチンカーでは、トッピングなどのバリエーションでメニューを増やすことが成功の鍵の一つです。
- 温泉卵
- アボカド
- スパム
- ピクルス
- チーズ
- ミックスビーンズ
- チキン など
トッピングを選べるようにすることで、お客様に飽きずにリピートしてもらうことができます。
ベーシックなタコライスにプラスアルファを加えることで、客単価のアップにもつながるのもポイントです。
また、ランチ以外のニーズに対応できるサイドメニューの開発も検討していきましょう。
- タコライスに使う材料をアレンジしたメニュー
- スパムやソーキ、シークワーサーなどを使った沖縄らしいグルメ
- 泡盛やオリオンビールなどのアルコール
タコライス以外にも目玉になる商品や、もう一度足を運びたくなるようなメニューでお客様の心を掴みましょう。
スパイスや素材にこだわり差別化を目指す
タコライスの味の決め手は、チリパウダーやブラックペッパーなどを使ったタコミートと、トマトにコリアンダーや唐辛子を合わせたサルサソースです。
使用するスパイスにこだわることで、沖縄以外では口にすることができない本場のタコライスを提供できます。
さらに、トッピングの野菜も産地や鮮度にこだわることで、より差別化できるおいしいタコライスが完成します。
仕入れコストを削減する
キッチンカーで飲食店を経営する際に、材料の仕入れコストを抑えることはとても重要です。
スパイスや食材にこだわったり、トッピングのバリエーションを増やしたりすると、どうしても販売単価が高くなってしまいます。
しかし、周りのキッチンカーと比べて価格が高すぎると、お客様が離れてしまう可能性があるため、なるべく仕入れコストを抑えるようにしましょう。
- 卸売業者
- オンライン卸売業者
- 業務スーパー など
上記を活用して、仕入れにかかる費用が増え過ぎないように工夫をしましょう。
車両にもインパクトを!
色とりどりのフレッシュな野菜やタコミートが乗ったタコライスは、見た目にもおしゃれで若者を中心に人気のメニューです。
そんなタコライスのイメージに合うように、キッチンカーもおしゃれな雰囲気のデザインを取り入れてみてはいかがでしょうか。
さらに他のキッチンカーと差別化できるような、インパクトの強さも必要です。
キッチンカーをおしゃれでインパクトのあるものにすることで、お客様に「おしゃれなタコライスを食べることができそう」という第一印象を持ってもらうことができます。
メニューの参考に!成功しているタコライス店5選
タコライス478
沖縄県出身のオーナーが、子どもの頃から自身が食べていたおいしいタコライスを全国に広めるために、静岡県からキッチンカーを走らせています。
こだわりの本場の味に加えて、子どもからお年寄りまで幅広い世代の人が食べられるように工夫を重ねたタコライスは、多くのファンに愛されています。
1番人気はチェダーチーズをバーナーで炙った「タコライス 炙りチーズ」です。
香ばしい焦げ目とトロリと溶けたチーズが特徴の他にはないタコライスは、リピーターも多い人気メニューです。
FOODTRUCK OFFSHORE
飲食業界に携わった経験を持つ元営業マンの2人が作る、オリジナル牛タンタコライスのキッチンカーです。
辛さがなく、子どもや辛いものが苦手な人でも食べられるタコライスや、温玉やアボカドなどのトッピングでおいしさと栄養バランスを考えたメニューなどを展開しています。
タコライス専門店 -tonocafé
2008年に創業し、現在は3台のフードトラックで営業しているトノカフェは、イベントやお祭り、オフィス街などさまざまな場所でタコライスを提供しています。
オリジナルタコライスをはじめ、アボカドタコライスやホットチリタコライス、タイ風チキンタコライスなどメニューも豊富です。
健康タコライス専門店 HertWrap
キッチンカーのHertWrapは、2017年に神奈川県川崎市でスタートしました。
栄養バランスのよさと、ヘルシーでおいしいタコライスにこだわっていて、トッピングの種類も豊富です。
大型マンションやオフィス街、大学、商店街、サッカーの試合会場などでタコライスやドリンクの提供を行なっています。
SAILORS FOOD TRUCK
東京都立川市のメキシカンバーが、2021年に新たにスタートさせたのがSALORSです。
タコスやタコライスなど幅広いメニューが人気で、特にターメリックライスとカラフルな野菜がおしゃれなタコライスは、保存料や添加物を不使用のヘルシーな一品として愛されています。
定期出店のほか、毎月の出店予定や新メニューはInstagramで発信しています。
キッチンカーでタコライス店を営業した際の収益イメージ
利益
キッチンカーは出店する場所や時間帯、気候、周りの環境などさまざまな要因で売上に差が生まれます。
平均的な利益は年間700〜800万円です。
この金額より大きく上回る人もいれば、反対に月に30万円ほどの売上しか上がらないケースもあります。
特にキッチンカーでの営業を始めたばかりの時期は、安定した利益を作ることは難しいため、余裕を持った事業計画を立ててスタートすることが大切です。
経費
キッチンカーでタコライスを販売する際には、材料である食材を用意する以外にも多くの費用が発生します。
交通費 | 出店場所への移動に必要なガソリン代 |
車両維持費 | 駐車場や車検、自動車税、オイル交換、自動車保険の費用 |
PL保険料 (生産物賠償責任保険) | キッチンカーでの営業中にお客様にけがをさせたり、食中毒を起こしたりした場合に備えた保険 |
梱包材費 | 商品を提供するための器や袋など |
水道光熱費 | 調理するための水道やガス、電気にかかる費用 |
通信費 | インターネットや電話 |
消耗品費 | キッチンペーパーやカトラリー、文具など |
営業許可取得手数料 | 出店する地域ごとに保健所に許可申請が必要 |
その他、経費を使って販促のためにホームページやSNS、チラシなどで情報発信をすることもあるでしょう。
毎月発生する経費ばかりではありませんが、少しでも利益を上げるためには経費を抑えるための工夫が必要です。
タコライス店を開業するまでの準備
開業の流れ
タコライスをメインとしたキッチンカーをオープンさせることに決めたら、まずは必要なコストや予算を把握するところから始めましょう。
そして、実際にキッチンカーでの営業を始めるまでに、以下のことをやっておく必要があります。
資格取得 | 食品衛生責任者資格の取得 |
営業許可 | 各都道府県の保健所で営業許可を取得 |
仕込み場所の確保 | 営業許可を受けていない自宅では仕込みはできない |
出店場所の確保 | 自治体や仲介業者の許可を得る |
キッチンカーの用意 | 購入またはレンタルやリースをすることも可能 |
保険への加入 | 自動車保険やPL保険 |
食材の仕入れ | 原価30%以下を目安に仕入れる |
キッチンカーでの営業の目処が立ったら、SNSやホームページを開設して集客を行います。
初めはなるべくお金をかけずに集客をしたいので、有料広告は使わず、無料で使えるツールを活用して宣伝を行いましょう。
必要な資格・許可
食品を取り扱う事業を行うときには、必ず1人は食品衛生責任者の資格を取得しましょう。
まずキッチンカーの開業を行う前には、都道府県の食品衛生協会による「食品衛生責任者養成講習会」に参加しなければなりません。
ただし、栄養士や調理師免許を取得している人や、大学などで特定の課程を履修して卒業している人(医学・歯学・薬学・獣医学・畜産学・水産学・農芸化学)は受講を免除されます。
そして、キッチンカーの営業を始めるために必ず取得しなければならないのが「食品移動販売の営業許可」です。
事前に保健所で相談をして必要な設備を確認したうえでキッチンカーを用意し、営業許可申請の書類を提出しましょう。
必要な設備
タコライスをキッチンカーで提供する場合には、さまざまな設備が必要です。
- 冷蔵庫
- 洗い場
- 炊飯器
- コンロ
- フライパン など
最低でも必要な道具に加えて、メニューに合わせて必要な設備は変わってきます。
ドリンクを提供するためのサーバーや揚げたてのフードを作るためのフライヤーなど、営業をしているうちに新しいメニューに必要な設備が増える、ということもあります。
キッチンカーのことならMYキッチンカーにお任せ
タコライスを調理販売するキッチンカーの開業のお手伝いは、MYキッチンカーにお任せください。
開業に向けて最も気になる車両の販売やレンタルも、予算や開業までのスケジュールに合わせてご相談いただけます。
初めてのキッチンカーの開業に関するさまざまな疑問や不安も、親切丁寧にサポートいたします。
ぜひ、お気軽にお問い合わせください。
まとめ
今回は、キッチンカーの人気メニューであるタコライスでの開業に向けて詳しくご紹介をしました。
- タコライスのお店をキッチンカーで開業するメリットとデメリット
- タコライスのキッチンカーで成功するための秘訣
- 参考にしたい人気タコライス店5選
- タコライスのキッチンカーの収益イメージ
- 実際にタコライスのキッチンカーを開業するまでの流れ
タコライスはキッチンカーで販売する人が多いレッドオーシャンだと思われるかもしれません。
しかし、オリジナリティのあるメニューやSNSを活用した集客などによって、まだまだ集客が見込めるメニューの一つです。
ぜひこの記事を参考に、タコライスでのキッチンカー開業に向けての第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。