
キッチンカーの熱源として人気の「プロパンガス(LPガス)」。
人気の秘訣は、火力の強さと安定感です。
火力勝負の美味しいメニューには必須ですよね。
この記事では、キッチンカーの調理に使われる熱源としておすすめのプロパンガス(LPガス)の購入方法や料金目安をご紹介します。
また、現在新規のガス契約が困難になっていることをご存知ですか?
この実態をふまえて、プロパンガスを契約するコツも詳しくご紹介します。
取り扱い時に必ず知っておくべき注意点も解説しますので、しっかり抑えておきましょう。
キッチンカーで使うプロパンガスとは
家庭でもよく使われているプロパンガス。
今回は、キッチンカーで使用されるプロパンガスについて説明します。
ガスは都市ガスとプロパンガスに分かれる
販売されているガスは、主に「都市ガス」と「プロパンガス」の2つに分かれます。
都市ガスは地面の下に張り巡らされたガス管を通って、各家庭に供給されます。
ガス管ごとキッチンカーで移動するわけにはいかないので、持ち運びできません。
一方プロパンガスは、マイナス42度の低温で液化したガスをボンベに充填(じゅうてん)して使用します。
ボンベは少々重さはありますが持ち運べるのが利点です。
※充填とは…ガスボンベにガスを詰めること
キッチンカーではプロパンガスを使用することが多い
キッチンカーで調理するには調理機器が必要です。
高温で調理をするためプロパンガスを用いてコンロや鉄板などを使用するケース、
コンパクトさと身軽さを重視しカセットコンロを使用するケース、
電気を用いて、電気フライヤーやホットプレートなどの家庭用調理機器を使用するケースがあります。
その中でも火力が強く安定したプロパンガスを使用する人が多いのが現状です。
プロパンガスの購入・充填方法
プロパンガスを導入する場合、ガスボンベを購入またはレンタルします。
では、ガスボンベはどこで購入したらよいのでしょうか。
ここではプロパンガス購入の手順と、ガスの充填方法について説明します。
①まずはガス会社と契約が必要
ガス会社からガスを購入するためには、契約が必要です。
しかし、現在は個人で新規のガス契約を取り交わすのが厳しい状況にあります。
その理由は「高圧ガス保安法」が変わったことにあります。
万が一ガスによる緊急事態が発生した場合、ガス会社は原則30分以内に現場に駆け付けられる範囲に限っての販売を推奨すると通達しました。
キッチンカーはさまざまな場所を移動して販売を行うため、規定時間以内に現場へ駆け付けることが難しく、残念ながら新規契約は断られやすいのが現状です。
経済産業省「液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律等に基づく経済産業大臣の処分に係る審査基準等について」
参照:経済産業省
それでもプロパンガスが必要である以上、契約してくれるガス会社を探さねばなりません。
30分圏内にあるプロパンガス供給販売店とマッチングしてくれる全国LPガス供給加盟店ネットワークもあるので、活用してみてはいかがでしょうか。
➁ガス会社でガスを充填する
無事ガス会社との契約が完了したら、ガスボンベを持って行き充填してもらいましょう。
ガス会社に直接持ち込んで充填してもらうほか、指定された充填所に持参して充填してもらう場合もあります。
どこにガスボンベを持ち込めば良いのか、契約時に確認しておきましょう。
また、ガスボンベは事前に準備しておくとスムーズなため、契約時に購入しておくことをおすすめします。
月に数回しか使用しないのであればレンタルという手もありますが、継続的にキッチンカーで営業するのなら購入しておくほうがよいでしょう。
ちなみに、ガソリンスタンドのように補充した分のみ料金を支払います。
※充填の際は、ガスボンベの中にガスが残ったままでもOK。
ガス会社によっては定期購入が可能で、ボンベ内のガスが減ってきたタイミングで配達してくれるところもありますので、チェックしてみましょう。
ガスを充填する際には、ガスボンベに調整器を取り付けた状態であることが前提となります。
ガスボンベ内のガスは圧力が高く、そのままでは使用することができないため使用可能なレベルまで調整するのが調整器の役割です。
プロパンガスの料金
プロパンガスを利用するにあたり、料金はどのくらいかかるのか気になるところです。
ここではガス料金のおおまかな目安を紹介します。
前提として、販売店により異なる
プロパンガスは公共料金ではなく自由料金です。
ガソリンと同じように販売店が自由に料金を決められ、高いところや安いところがあります。
地域や仕入れ値などを考慮して価格設定されるので、基準が決まっていません。
プロパンガスは料金開示が義務ではなく、ホームページに載っていないことも多いので、直接販売店に問い合わせて確認しましょう。
料金の目安
明確な数値を出すことはできませんが、おおよその相場として
目安は1kgあたり440~900円程度です。
一例として:
2kg容器に充填すると約1,800円(1kgあたり約900円)
5kg容器に充填すると約2,800円(1kgあたり約560円)
8kg容器に充填すると約3,500円(1kgあたり約440円)
10kg容器に充填すると約4,400円(1kgあたり約440円)
というように、容器が大きいほど安く購入できる傾向にあります。
キッチンカーのように車に乗せて持ち運ぶのであれば、5~10㎏のボンベを用意するのがおすすめです。
ガスボンベ販売サイトのおすすめボンベはこちら。
※こちらはボンベのみの商品です。調整器やガスホースが別途必要です。
2kgだとすぐにガスが切れて充填が頻繁になってしまい、10㎏以上だと持ち運びが大変なうえに車内が狭くなってしまうことが懸念されます。
※〇kgとは充填したガス量を指します。ガスボンベ本体の重さではありません。
なおガスボンベを配達で受け取る場合は別途送料もかかるので注意しましょう。
プロパンガスの使用時間目安
〇kgと聞いても、どのくらいもつかイメージが沸かない方も多いはず。
どのくらいの容量で、どのくらいの時間使用することができるのでしょうか。
たとえば火力の弱い調理機器で5kgのガスボンベを使用した場合、1日6時間の使用で約4日間もちます。
ただし高温のフライヤーなどを使用した火力の強いメニューは消費量も増えるので、残量をこまめにチェックしましょう。
調理の途中でガス切れしてしまった!ということのないよう予備のガスボンベを準備しておくと安心です。
プロパンガスはレンタルもできる
月に数回しか使わなかったり1回の使用量が少なかったりなど、一時的にキッチンカーを運営するだけならレンタルするのがおすすめです。
たとえば地域のイベントで数日だけ使用する程度なら、購入するよりも安く済むこともあります。
ガス会社によっては、ガスボンベや調整器を含めたプロパンガス機器の設置から使用後の回収まで行なってくれるサービスもあるのです。
なかには、付属品のセットや回収サービスも含めて、ガスボンベ8kgで約12,000円というお得なプランも。
貯蔵関係の法令に則った管理や保管場所の確保も不要なので、初心者にもおすすめです。
プロパンガスをレンタルするなら、早めにガス会社に連絡しておきましょう。
プロパンガス使用時の注意点
キッチンカーのオーナーとしてガスボンベを所有している以上、保管方法にも気を配りましょう。
保管方法については高圧ガス保安法で定められています。
火気厳禁!ガスボンベの置き場所に注意
またすぐ使うからといって車に乗せたままだと、貯蔵関係の法令に抵触する可能性があります。
平らで直射日光が当たらない風通しの良い場所に設置しましょう。
車に載せる際は寝かせず縦に積み込み、地震などで倒れないようロープや鎖で固定します。
「モエバネ君®」という、安全に固定できて使い勝手のよいガスボンベスタンドもあるのでチェックしてみてはいかがでしょうか。
また、ガスボンベを保管する際は、必ず火気から2メートル以上離しましょう。
40度以上になる恐れがある場所に置くことも禁止されています。
夏場は車の中が高温になるので、置きっぱなしはとても危険です。
都度取り付けの確認・機器の点検が必要
プロパンガスの取り扱いは十分に注意が必要です。
使用する際は毎回、ガスボンベ・調整器・ホース・ヒューズコック・コンロなど接続部分を点検しましょう。
特にガスホース(オレンジ色のホース)が損傷していると、ガス漏れを起こす危険があるので注意が必要です。
プロパンガスの取り扱いは、注意を怠ると福知山の露店爆発事故のように大惨事となる可能性もあります。
便利な反面、人の命を奪いかねない危険なものでもあるので充分に気を引き締めて使用するよう心掛けましょう。
消火器を用意する
イベントで出店する際、消防署の規制により消火器の設置が義務付けられています。
自治体によっては消火器の種類や大きさを指定されていることがあるので、出店前に確認しておきましょう。
また設置するだけでなく、もしもの場合に慌てないよう使用方法も把握しておくことをおすすめします。
キッチンカーで運搬できるガスボンベの大きさ
ガスボンベを運搬するトラックに「高圧ガス」というステッカーが貼られているのを、よく見かけます。
ガスボンベを車載したキッチンカーは貼るべきなのでしょうか。
プロパンガスのボンベ10㎏が2本までなら、警戒標識(ステッカー)を貼る必要はありませんが、
それ以上の場合は警戒標識が必要です。
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キッチンカーにまつわるお悩みは、MYキッチンカーにお気軽にご相談ください。
まとめ
いかがでしたか?
キッチンカーの運営に最も多く使用されている熱源はプロパンガスです。
その理由は、火力の高さと安定性です。
プロパンガスは公共設備ではないので、料金もサービスも各社です。
直接問い合わせをするなどして自分に合ったガス会社を探してみましょう。
お気に入りの内装を施したキッチンカーにガスボンベを乗せて、お客様においしい料理と真心を届けましょう!
キッチンカーの内装について詳しくはこちらの記事をお読みください。