
かき氷は、調理が簡単で利益を出しやすく、キッチンカーの開業に適したスイーツです。
今回は、キッチンカーでかき氷屋を始める際の開業手順を紹介します。
成功のポイントや移動販売ならではの注意点も説明しますので、キッチンカーでかき氷屋を始める予定の方は、ぜひ参考にしてください。
かき氷の移動販売(キッチンカー)に必要な資格・許可
まずは、かき氷の移動販売に必要な資格・許可を紹介します。
食品衛生責任者
食品を取り扱う営業を行なう際は、食品衛生責任者の有資格者を1人以上配置する必要があります。
食品衛生責任者の資格は、各都道府県の食品衛生協会が実施する講習会を受講すれば取得可能です。
全国共通の資格で、衛生管理の基礎が身につけられます。
飲食店営業許可
キッチンカーで食品を移動販売する場合は、以下の手順で飲食店営業許可を取得しましょう。
- 食品衛生責任者講習の受講
- 保健所への事前相談
- 飲食店営業許可の申請
- 保健所による立入検査
- 営業許可証の交付
- 警察署または消防署への届け出
飲食店営業許可を申請する場所は、出店予定の地域を管轄する保健所です。
キッチンカーの合格基準は、地域ごとに異なる場合もあるので、気になる方は保健所への事前相談を検討するとよいでしょう。
なお、キッチンカーの飲食店営業許可には有効期間が設定されており、期間満了日の1か月前までに更新手続きが必要な点にご注意ください。
かき氷の移動販売(キッチンカー)を営業するのに必要な設備
ここからは、キッチンカーでかき氷を販売する際に必要な設備を紹介します。
かき氷機
キッチンカーで使用するかき氷機は、以下の2種類です。
【手動式かき氷機】
手動式かき氷機は、手動でハンドルを回して氷を削るかき氷機のことを指します。
電源を確保できない場所でも使用でき、故障の心配が少ない点もメリットです。
レトロなデザインで昔ながらの雰囲気を演出できるので、イベントやお祭りなどに活用するのもよいでしょう。
ただし、かき氷1杯あたりの作業時間がかかりやすく、大量に販売する場合は注意も必要です。
【電動式かき氷機】
電動式かき氷機は、スイッチを押すだけで氷を削れるかき氷機のことを指します。
かき氷1杯あたりの作業時間が短く、氷をムラなく削れるので、集客数の多い場所で販売する場合におすすめです。
また、電動式かき氷機は氷の削り加減を調節でき、トッピングや味にこだわればメニューのバリエーションも広げられます。
手動式かき氷機よりも高額ですが、調理作業の効率を重視する場合は、電動式かき氷機の導入もご検討ください。
冷蔵庫
冷蔵庫は、シロップやトッピングなどを保冷する際に使用します。
車載用の小型冷蔵庫は持ち運びやすく、他の保冷設備よりもコストをかけずに導入できる点がメリットです。
なお、クーラーボックスや保冷剤で代用できる場合もありますが、営業許可の取得条件として冷蔵庫の設置を求められる可能性があるため注意しましょう。
冷凍ストッカー
冷凍ストッカーとは、-20℃以下で食材を保存できる保冷設備のことで、ブロックアイスを保管する際に重宝します。
上開きで冷気が逃げにくく、大きなブロックアイスも保存可能です。
大量の氷を保存する必要がある場合は、食材を自宅で保管する目的で使用するのもよいでしょう。
その他
かき氷の移動販売に必要なその他の設備は、以下の通りです。
- メニュー表
- のぼり旗・看板・タペストリー
- 容器・スプーン
- テーブル・椅子
営業場所や季節に合わせて、お客様が快適に利用できる環境を整えましょう。
かき氷の移動販売(キッチンカー)をするメリット
ここからは、かき氷の移動販売をするメリットを解説します。
客層が幅広く売上が高くなりやすい
かき氷の移動販売は、キッチンカーをあまり利用しない客層の利用も多く、売上が高くなりやすい傾向にあります。
特に屋外のイベント会場で人気が集中するので、地域の夏祭りやプール、商業施設の屋外スペースに出店するのもよいでしょう。
さらに集客効果を高めたい場合は、タペストリーにかき氷の写真を掲載することで、商品の魅力をお客様にわかりやすく伝えられます。
原価が低く利益率が高い
かき氷は利益率が高く、自家製シロップやトッピングに費用をかけても利益を確保しやすい傾向にあります。
かき氷1杯あたりの原価は、以下の通りです。
- ブロックアイス:約35〜45円
- シロップ(市販):約20円
- 容器(発泡スチロール):約15円
- スプーン(プラスチック):約6円
また、ブロックアイスは数日間保存できるので、フードロスにかかるコストを抑えられる点もメリットと言えるでしょう。
メニューの種類を増やしやすい
かき氷はメニューの種類を増やしやすく、シロップやトッピングを変えるだけでメニューのバリエーションを充実させられます。
自家製シロップや果物・スイーツなどのトッピングを工夫すれば、幅広い層の人気を集めるオリジナルメニューを開発できるかもしれません。
フードロスが少ない
かき氷は長期保存に適した材料を使用する場合が多く、フードロスが少ない傾向にあります。
材料が残った場合も翌日に使用できるので、使用期限をあまり気にせずに在庫を管理できる点もメリットです。
また、かき氷は注文後に必要な量だけを作って提供するので、材料の無駄を最小限に抑えられます。
かき氷の移動販売(キッチンカー)をするデメリット
ここで、かき氷の移動販売をするデメリットを説明します。
気温や気候で売上が大きく左右される
かき氷の移動販売は、寒い時期になると売上が下がりやすい傾向にあります。
売上が季節に左右されないメニューや冬場に販売するメニューを考案して、安定的な売上が出せる事業計画を立てておくことが大切です。
販売予定数を気候に合わせて検討すれば、売れ残りやフードロスも最小限に抑えられます。
差別化が難しい
かき氷の移動販売は他店との差別化が難しく、競合が多ければ売上が下がってしまうかもしれません。
以下を参考にして、他店にはない独自性を追求することが大切です。
- 地元の果物や手作りシロップを使用する
- 季節限定メニューを考案する
- SNS映えする盛り付けを意識する
移動販売(キッチンカー)でかき氷屋を営業する際の注意点
キッチンカーでかき氷を販売する際は、食中毒防止の観点から、自宅や車両などで製造した氷の使用が禁止されています。
保健所の規定を守り、業者から仕入れた氷や市販のロックアイスを使用しましょう。
移動販売(キッチンカー)でのかき氷屋の営業を成功させるポイント
ここからは、移動販売でのかき氷屋の営業を成功させるポイントを解説します。
商品価値を高める
かき氷の移動販売を成功させるためには、自家製シロップや独創的なトッピングで商品価値を高めることが大切です。
天然氷や地元の食材を使用したり、SNS映えする盛りつけで話題を集めたりして、商品に付加価値をつける戦略を立てるのもよいでしょう。
軽トラック型キッチンカーを導入する
軽トラック型キッチンカーは小回りが利き、少人数での運営に適しています。
公園やイベント会場などにも出店しやすく、立ったままの作業が可能で身体的負担が少ない点もメリットです。
また、トラック型キッチンカーに人目を引く外観デザインを取り入れて、かき氷の魅力を効果的に伝えるのもよいでしょう。
移動販売(キッチンカー)のかき氷店で人気の店舗
ここからは、移動販売のかき氷店で人気の店舗を3つ紹介します。
ファミリーズかき氷
ファミリーズかき氷は、パウダー状の氷を使用したふわふわのかき氷が楽しめる、キッチンカーのかき氷専門店です。
粉雪のように口の中でとろける食感が新しく、暑い季節限定で爽やかなデザートも購入できます。
また、フライドポテトやスープなど、季節を問わないメニューも充実しており、キッチンカーならではの手軽さで特別な味わいを楽しめます。
fuwariの秘密基地
fuwariの秘密基地は、改良を重ねた定番メニューが人気のかき氷専門店です。
宮城県石巻産の赤しそで作ったシロップに自家製の練乳を合わせた「しそみるく」は、キッチンカー開業当時から愛されています。
メニューのバリエーションも豊富で、期間限定メニューやテイクアウト限定のクレープも購入可能です。
登戸パーラー
登戸パーラーは、レトロな雰囲気の手動式かき氷が魅力のキッチンカーです。
かき氷とクレープを主に販売しており、複数のトッピングが楽しめるスペシャルかき氷や日替わりメニューも充実しています。
新メニュー情報も随時更新されているので、気になる方はSNSの情報をご確認ください。
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まとめ
キッチンカーでかき氷屋を開業する際は、食品衛生責任者の資格や飲食店営業許可を取得する必要があります。
かき氷の移動販売を成功させるためには、自家製シロップや独創的なトッピングで商品価値を高めることが大切です。
なお、かき氷を販売する際はキッチンカーや自宅で作った氷を使用できないため、業者から仕入れた氷や市販のロックアイスをご使用ください。