
出店場所は大きく分けて8つあります。
主な出店場所リスト
- イベント(フェス)・フリマ
- オフィス街・住宅街
- スーパー・ショッピングモールなどの商業施設
- ゲームセンター・ボーリング場・パチンコ店
- 観光、アミューズメント施設
- 道の駅・サービスエリア
- 住宅展示場などのフェア
- 大学
出店料は大体1日5,000円程度が多いですが、大きなイベントなどであれば1万円程度必要な場合もあります。
この記事では出店場所ごとの特徴と、探す方法をご紹介します。
①イベント(フェス)・フリマ
イベント(フェス)やフリマは、規模にもよりますが数百人から数千人も集まるキッチンカーの貴重な出店場所です。
時には数万人規模で集まるイベントもあり、多くのイベントに出店できるかどうかでその年の年収が左右すると言っても過言ではありません。
また、出店料は1日3,000~10,000円程度が相場で、1日で数十万、数日間であれば数百万円の売上・利益を狙っていくイメージです。
ただし出店料は主催者やそのイベントの集客人数によって大きく変動するので、あくまで目安として覚えておいてください。
ではイベント(フェス)・フリマのメリット・デメリットをみていきましょう。
メリット
- 売上利益が大きい
- キッチンカーオーナー同士の横の繋がりが作れる
- 数をこなせるので経験が積める
デメリット
- 週末などに開催されることが多く、平日は稼働できない
- 大量に仕込むため、売れ残った時の廃棄リスクが大きい
- 長時間の営業がハード
- 選考で落ちると出店できない
- コロナの影響でイベント自体が減少(2021年現在)
繰り返しになりますが、一番のメリットは売上・利益が大きいことでしょう。
他にもイベント会場で一緒になった他のオーナーと繋がりが作れることや、大量の集客が見込めるので他の出店場所に比べ、1日に多くの販売経験が詰めます。
もちろんデメリットあり、特に今の時期はコロナの影響が大きいという点も。
徐々にイベントも再開する兆しが見えてきているものの、以前のように大量に集客出来るかはわかりません。
なので、現状イベントメインで経営を考えるのは得策で無いということになります。
大型イベントで稼ぐというよりは、生活に密着した地域で少しずつ売上を積み重ねる経営スタンスが良いでしょう。
イベント(フェス)の出店場所の探し方
出店するためにはオーナー自ら動く必要があります。
まずはイベントの開催日や詳細を調べていきましょう。
主な探し方は以下の2通りです。
- インターネットで調べる
- キッチンカー仲間から教えてもらう
キッチンカー仲間がいない場合、自分でインターネットで調べていくのが主流です。
キッチンカーのイベントをまとめた記事があるので、イベント情報について知りたい人は以下の記事も併せてご覧ください。
出店したいイベントが見つかったら申し込みをしていきましょう。
申し込みは申込書の提出、または併設されている申し込みページから以下の情報を入力していきます。
- 電話番号
- メールアドレス
- 提供メニューや販売個数の目安
- HPやブログのURL
- 使用機器・電気使用量目安
- キッチンカーのサイズ
上記に加え、イベント開催地の保健所の営業許可証のコピーが必要なので必ず用意しましょう。
またイベントに大量の応募があった場合、選考で選ばれます。
選考の基準はさまざまですが、「他の出店者とメニューがかぶらないか」や「イベント奮起・趣旨にキッチンカーがマッチしているか」を基準に選考している場合がほとんどです。
➁オフィス街・住宅街
オフィス街・住宅街の出店は、平日の出店先として人気が高く、主にランチ難民をターゲットとした出店場所です。
東京などの大都市では、すでにキッチンカー営業は定着していますが、地域よってはまだまだ定着していない場合もあります。
住宅街の空きスペースを活用するケースもあるので、ファミリー層をターゲットとしたメニューの考案は必須です。
出店料は平日1日5,000円程度で、売上の15%くらいを出店料とする場合もあります。
基本的にオフィス街・住宅街は大型施設のオーナーと仲介業者を介して契約していく流れになりますので、仲介料が発生する分売上に対して割高な場合があります。
まずは出店してみて、売上と出店料のバランスをみるのがおすすめです。
では、オフィス街・住宅街のメリット・デメリットをみていきましょう。
- メリット :平日に売上が見込める
- デメリット: 人気の場所は、人気店で埋まっていて参入できない
一番のメリットはランチ難民といったすでに需要が確定しているところでしょう。
一定の需要があるので、平日でもある程度の売上が見込めます。
ですが、人気のエリアは人気店で埋まっているため参入が難しいです。
基本的に空きが無い状態なので、もし空きが出た場合、すぐに申し込みすると良いでしょう。
オフィス街・住宅街の出店場所の探し方
前述でも紹介した通り、基本的に仲介業者を介して依頼することになります。
キッチンカーの仲介会社の中では「ネオ屋台村」や「軒先ビジネス」が有名です。
希望の出店場所を選び、申請が通れば出店出来るといった便利なサービスなので、ぜひ利用してみてください。
③スーパー・ショッピングモールなどの商業施設
スーパー・ショッピングモールなどの商業施設とは、やや大型施設の空きスペースのことを指します。
平日の出店確保先として人気が高く、特に地方で出店するのであれば欠かせない出店場所です。
また、クレープやたこ焼きなどの定番メニューが人気なので、ターゲットや土地に合わせたメニューを展開すると良いでしょう。
出店料の相場は平日が1日3,000~5,000円程度、土日祝は5,000円~10,000円程度です。
では、スーパー・ショッピングモールなどの商業施設のメリット・デメリットを紹介します。
メリット
- イベント開催のない平日に確保しやすい出店場所
- 平日だけでなく土日も出店できる(家族来客で単価アップ)
- イベントなどと比べのんびりとした営業
デメリット
- 珍しいメニューは特に受け入れられにくい
- 平日のお昼は集客しづらい
- 一気に集客できないので、長時間営業しないと収益がたたない
一番のメリットは、イベントのように単発ではなく、年間通して一定の需要が見込めるところでしょう。
平日や土日祝など関係なく出店できることや、イベントに比べ落ち着いた営業ができるので初心者の出店場所の候補としておすすめです。
ですが、定番メニューが売れ筋なので創作メニューのようなものは受け入れられにくく、メニューに自分の色を付けにくい傾向にあります。
また一気に集客するのは難しいので、一日中営業する覚悟でいきましょう。
スーパー・ショッピングモールの出店場所の探し方
また、キッチンカーを出店出来る商業施設はインターネットで探すのが主流です。
ドン・キホーテの「自由市場」、大和リースの「D-Space」はキッチンカーの出店場所を探すのに便利なので、ぜひ活用してみてください。
④ゲームセンター・ボーリング場・パチンコ店
ゲームセンター・ボーリング場・パチンコ店などのアミューズメント施設は、意外と見落としがちな出店場所です。
個人営業施設の駐車場や空きスペースを活用する方法なので、本屋や中古買取店も後方に入ります。
基本的に本来の目的のついでに買ってくれる人がターゲット層です。 本屋であれば「本を買ったついでに」といったイメージですね。
周りに飲食店が少ない立地ならキッチンカーの需要が高まるので、そういった立地を狙うと良いでしょう。
また、出店料の相場は1日3,000~5,000円程度です。
では、メリット・デメリットをみていきましょう。
- メリット: 穴場で競合が少ない
- デメリット :平日の昼間は集客しづらい
一番のメリットは出店候補としてあまりイメージがないので、競合が少ないことです。
ですが平日の昼間は集客しづらいので、夕方以降に勝負していくと良いでしょう。
アミューズメント施設の出店場所の探し方
仲介会社ではあまり紹介してもらえないので、自分で探して直接交渉していく流れとなります。
気になる場所があれば、まずは自分で連絡していきましょう。
⑤観光地やテーマパーク
観光やテーマパークは敷地管理者の許可が下りれば出店可能です。
ただし公園などの行政が管理しているところは、個人の商売目的に場所を提供してくれる確率は低いでしょう。
遊園地などのテーマパークも候補にあがりますが、基本的に園内の既存店が優先です。
そのため遊園地の入口・出口付近が出店場所になることがほとんどです。
また、出店料の相場は1日1,500~5,000円程度と安く済む場合もあります。
では、メリットデメリットをみていきましょう。
- メリット: 大きな施設なら集客できる人数が多い
- デメリット :施設の売上が優先なので、敷地の中でも集客しづらい場所の可能性が高い
場所によってはかなりの人数を集客出来ることが期待できます。
観光地であれば春と秋の観光シーズンは多くの人が訪れるので、多くの集客が出来るでしょう。
問題は許可を取りにくいことや、取れたとしてもその施設の集客しずらい場所の可能性が高いことです。
まずはその場所のキッチンカーの出店実績や、需要の有無を調べていきましょう。
観光地やテーマパークの出店場所の探し方
こちらも自分で交渉していく流れとなります。
すでにキッチンカーの出店実績がある場所であれば許可は取りやすいでしょう。
⑥道の駅・サービスエリア
道の駅・サービスエリアもキッチンカーの出店候補地です。
サービスエリアでは既存で出店しているお店で固まっていることが多いので、自分の販売したいメニューと被らないかチェックしていきましょう。
そもそも既存店とメニューが被る場合、既存店の競合になるとみなされ出店許可が取れないことがほとんどなので、要注意です。
また、道の駅・サービスエリアの出店料は1日5,000円程度が相場です。
では、メリット・デメリットをご紹介します。
- メリット: 大きな道の駅、サービスエリアだとコンスタントに集客できる
- デメリット: 出店する難易度が高い
大きな道の駅やサービスエリアは、年間通して一定の利用者がいるので、コンスタントに集客が出来ます。
ただし田舎の道の駅の場合、年齢層が高いことが予想されるので、高齢層に見合ったメニューの考案が必要となります。
また、出店難易度は比較的高めです。
既存店に無いことに加え、差別化を図れるメニューで交渉していきましょう。
道の駅・サービスエリアの出店場所の探し方
こちらも自ら探して直接交渉するのが一般的な方法です。
すでに出店実績があればスムーズに交渉出来ますが、既存店がいるため断られる可能性は高いです。
⑦住宅展示場などのフェア
住宅展示場などのフェアの場合、「場所を借りて営業する(お客さんが買いに来る)」というより、住宅展示場の会社に商品を買い取ってもらい、会場でお客さんに無料配布するといったやり方です。
今まで紹介してきた方法とは異なり、イベント会社が集客するためのプレゼントとしてキッチンカーの商品をイベント会社に提供します。
つまり通常の営業とは異なり、お客様が来るたびに商品を作り、料金を頂戴するという流れではないということです。
単純にイベント会社から依頼された分の商品を提供するだけなので、依頼された時点で売上がわかるのも魅力的です。
また、イベント会社から依頼を受けるので、出店料や電気代などの支払い不要です。
では実際にどんなメリット・デメリットがあるのか詳しくみていきましょう。
メリット
- 開催者から依頼されるので、こちらは出店料不要
- 必要個数分用意し買い取ってもらえるので、赤字や売れ残りがない
- たこ焼きやクレープなどの定番メニューが人気
デメリット
- たくさん売れば売るほど稼げる、という営業方法ではない
メリットは前述でも紹介したように、出店料などの経費が掛からないことに加え、必要個数のみ販売するので、売れ残りや赤字が発生しません。
また無料提供するものなので、ご飯ものというよりはたこ焼きやクレープなどの定番メニューが圧倒的に人気です。
特に目立つデメリットはありませんが、強いて言えば通常の営業とは違い、売れば売れほど稼げるわけではないことでしょう。
依頼を受けた額がその日の売上になるので限界が決まっているということです。
買取出店の料金
買取出店の場合、たこ焼きやクレープが定番メニューです。
一般的に100食で5万円程度が相場で、交通費は別途請求出来ます。
また、一日の売上が決まってしまうので、安売りし過ぎないことが重要です。
住宅展示場の出店の探し方
買取出店するには以下の2つの方法をとりましょう。
- 直接企業に依頼されるのを待つ
- 仲介サービスに登録してマッチングしてもらう
基本的にどちらも依頼されるのを「待つ」ということになります。
ですので依頼しやすい環境づくりが大切で、常日頃からキッチンカーを宣伝しておくのがおすすめです。
たとえば、HPやブログ、SNSなどにキッチンカーの情報を掲載し「キッチンカーのご依頼はこちら」という問い合わせ先を設けると良いでしょう。
100食で○○円や取り扱いメニューなどの条件を明記しておけば、企業は依頼しやすくなるかもしれません。
また、店舗に置くチラシやパンフレットにも、企業からの依頼を募集している内容が記載されていれば、口コミなどで広まることが期待出来ます。
最後に仲介サービスについてですが、仲介サービスの基本的な流れは以下の通りです。
- 登録申請
- 審査・面接
- 登録決定
- 派遣先紹介
- 派遣先決定
登録申請から、審査・面接がありますので、まずは気になるところがあれば登録申請していきましょう。
代表的な仲介サービスをリストアップしたので、ぜひ参考にしてみてください。
⑧大学
大学もキッチンカーの出店候補としてあがります。
平日は多くの学生が集まるので集客に困らないでしょう。
学生を対象として営業するので、20代前半に人気がありそうなメニューの考案は必須です。
また、出店料の相場は1日5,000円程度なので、他の出店候補地と大差ありません。
では、大学に出店するメリット・デメリットをみていきましょう。
- メリット :たくさん人が集まりやすい
- デメリット :若者が好むメニューにする必要がある
平日の大学は常に学生で溢れているので、若者が好むメニューさえ考案すれば集客には困らないでしょう。
学生向けに安くて満足感のあるメニューを作成するのもいいかもしれませんね。
大学の出店場所の探し方
大学も基本的に自分で探して直接交渉していきます。
すでにキッチンカーの出店実績があればスムーズに交渉が進むでしょう。
キッチンカーの出店交渉術
街を歩いていると「ここでキッチンカーの営業は出来ないかな?」と思うことがあると思います。
実際にキッチンカーで営業するには、自分で場所を探して交渉するのがほとんどです。
ですがキッチンカーの営業にはルールがあり、どんな場所でも営業出来るわけではありません。
営業する場所選び方には以下の2つのポイントがあります。
- 過去に出店歴のある場所に交渉する
- 小さな会社、個人に交渉する
過去に出店歴のある場所に交渉する
キッチンカーの営業場所を探していると、「こんな場所で営業できたら良いな」と思う場所があるでしょう。
ですが過去に出店実績のない場所は、基本的に受け入れてもらえないことがほとんどです。
残念ながら新規開拓するのはかなり難易度が高く、キッチンカーの売上に貢献したいと思ってくれる場所はなかなかありません。
逆に過去に出店実績のある場所であれば、交渉もスムーズに進むのでおすすめです。
まずは出店実績のある場所に絞り、その中から出店したい場所を選んでいくのが効率的でしょう。
小さな会社、個人に交渉する
もし自分で新規開拓したいのであれば、なるべく小さな会社や個人に交渉していきましょう。
大企業であるほど断られやすいので、小規模の会社や個人の空きスペースのほうが成功率は高まります。
また、小さい会社であれば責任者まで話が通りやすいといったメリットもあります。
知ってた?道路や公園は無許可で出店禁止!
ここからはキッチンカーで販売してはいけない場所について解説していきます。
時々、道路や公園営業しているキッチンカーを見かけますが、基本的に道路も公園も無許可では出店できません。
万が一無許可で出店した場合、道路交通法違反または都市公園法の定めにより罰せられる可能性があるのでご注意ください。
道路で出店するには警察に許可を取る必要
繰り返しになりますが、無許可で道路に出店した場合、道路交通法違反で刑事罰に課せられることがあります。
どうしても道路に出店したいのであれば、警察に許可を取る必要があるので以下の記事をご参照ください。
キッチンカーでの道路使用許可について詳しくはこちらの記事をお読みください。
公園は行政の許可が必要
みんなが使うスペースだからといって、公園で勝手に営業してはいけません。
その公園の自治体から許可を取る必要があり、勝手に営業した場合、都市公園法の定めにより罰金・懲役刑に処せられることがあります。
MYキッチンカーでは出店場所の提供・イベント出店の仲介も可能
MYキッチンカーでは製作やレンタルだけでなく、出店場所のサポートも充実しております!
キッチンカー営業にとって出店場所は必要不可欠です。
イベント催事のココロパークと提携し、開業のお手伝いをいたします。
また、MYキッチンカーが独自で提携しているアミューズメント施設やスーパー、ショッピングモールなど、出店場所を多数ご用意しております。
ぜひお気軽にご相談ください!
まとめ
今回はキッチンカーの出店場所について解説してきました。
基本的には記事の中で紹介した、8つの場所に出店許可の交渉をしていくのがベターです。
くれぐれも道路や公園で勝手に営業するのはやめましょう。
ぜひこの記事の内容を参考にして、キッチンカービジネスを成功させていきましょう。
キッチンカーの開業についてもっと知りたい方は、こちらの記事もお読みください。